中国国家統計局が17日に発表した4-6月期の国内総生産(GDP、速報値)は、物価の変動の影響を除く実質成長率が前年同期比6・3%だった。前期(1-3月)の4・5%からは加速したが、1年前の上海のロックダウン(都市封鎖)からの反動が主な理由だ。

 足元の回復ペースは減速が鮮明になっている。前期(1-3月期)と比べた伸び率は、0・8%にとどまった。厳しい移動制限や隔離を伴うゼロコロナ政策が終わり、中国経済は回復し始めたが、ここに来て足踏みしている。

 1-6月期の伸び率は、前年同期比で5・5%だった。中国政府は今年の経済成長率目標として5%前後を掲げている。

 企業の生産状況を示す6月の鉱工業生産は前年同月比で4・4%増。消費の状況を示す小売総額は同3・1%増だった。不動産は値上がり期待が薄れて購入者が減り、開発も減っている。不動産開発投資額は1-6月期、前年同期比で7・9%減にとどまった。

 また、16-24歳の若年層の失業率は6月、21・3%と5月からさらに上昇した。(北京=西山明宏)

朝日新聞 2023年7月17日 11時06分
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