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中世の地名研究から解き明かした「秀吉」の謎 [きつねうどん★]
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0001きつねうどん ★
垢版 |
2021/11/09(火) 19:15:44.09ID:CAP_USER
『河原ノ者・非人・秀吉』(山川出版社)著者:服部 英雄

中世の地名研究から解き明かした「秀吉」の謎
本の帯には、「非人の世界に身を置きながら 関白にまで昇りつめた秀吉」「あらゆる史料を熟読し、秀頼は秀吉の実の子ではないことを立証した」という決め文句が踊る。

ただそれにばかり目を奪われ、本書を評価するのはおそらく間違いであろう。その部分だけとりだせば、かなり際物のように思うかもしれない。

しかし七百ページをこえる大部の書の主要な部分は、秀吉を扱った第二部「豊臣秀吉」ではなく、圧倒的量を占める第一部の「河原ノ者・非人」である。それがあってこその秀吉論となっていることには注意しなければならない。

『地名の歴史学』(角川叢書)の著書からもわかるように、著者は地名を手がかりに差別された人々の動きを、中世に遡って探ってゆく。実はこれまでそうした方法には多くの困難があった。被差別地名ということで、しばしば古地図からも抹殺されるようなことが行なわれてきたからである。

だが最近は、差別された地域はむしろその差別を克服する力があったものとして隠すのではなく、独自の文化を築いた土地として誇りをもつようになってきた。そうであれば地域の特性が明瞭に生まれてきたのが中世であるから、差別のあり方を中世にまで遡って探る意味は大きくなってきた。

そこで著者は史料が豊富にある大和北山宿に始まって、各地の療病寺や悲田院などの地名を手がかりにして差別の構造を明らかにしてゆく。そのなかで中世の被差別者を次の三つに分類する。それは(1)河原ノ者、(2)非人、(3)声聞師(しょうもじ)であり、河原ノ者は皮革製作を主要な仕事とする生産者、「エタ」としても登場する。非人は物乞いを生業とし、声聞師は、芸能を生業の中心としていたという。

そのうち(1)の河原ノ者の活躍を、犬追物という武士の芸能を裏で支えた活動において探った後、(2)の非人の動きについては、様々な地域の地名や史料を蒐集して探っていて、この部分が本書の核心をなしている。

ただ学術論文の体裁をとるものが多く、そのため知識がないと文意をとりにくいのがやや難といえよう。もう少し整理して欲しかった。また第八章の「人身売買史断章」は載せなくともよかったかもしれない。

とはいえ、その成果の上にたって秀吉にも触れてゆくのである。決して新たな史料を発見して描いたわけではない。既存の史料を非人研究の視点から洗い直してゆけば、秀吉はいわば「ストリート・チルドレン」の境遇に陥り、そこからあらゆる知恵を尽くして、上昇していったことを明らかにしてゆく。

かつて石井進 『中世のかたち』(中央公論新社)が触れた秀吉の針売りの意味を、さらに一歩進め、地名の発掘による論には説得力がある。

続いて秀頼が秀吉の子ではなかったことを実証することによって、秀吉の行動の不可解な面や豊臣家が一代で滅亡した一つの原因をそこに求める作業を行なっている。興味深い論として様々な方面から検討の対象となろう。

差別の問題は社会が混沌とすると、再び繰り返されることがある、見えない恐怖におびえるなかで再び頭を持ち上げてくることがある、と思いつつ本書を読み終えた。

やや現代的な問題を比喩的に使うことがある点はどうかとも思ったが、大胆な論と丁寧な史料の検討がなされており、読み応えがあるとともに、今後に大きなインパクトをあたえる本となるであろう。

https://allreviews.jp/review/4194/
0002Ψ
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2021/11/09(火) 19:22:46.48ID:stJNakPS
指6本あったしな
0003Ψ
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2021/11/09(火) 19:32:27.01ID:0LAVRpbY
キワモノにしか思えない
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垢版 |
2021/11/09(火) 19:49:02.95ID:qyXOT9s/
> 地名の発掘による論には説得力がある
 
どうかなぁ、地名から一人の人間の人生をどこまでたどれるかと
言えば、それほど期待は出来ないような気もするけど。
増してや説得力を持ち得るほどの発見があったとは思えないけど。
0005Ψ
垢版 |
2021/11/10(水) 11:14:16.16ID:F/YqdvCa
土偶のなんとかだって世間じゃ歓迎してるらしい
まずいと思うんだけど
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