0001きつねうどん ★
2022/01/08(土) 17:41:21.66ID:CAP_USER泉氏が真っ先に取り組まなくてはならないのが、「衆院選敗北の総括」である。それが今年夏の参院選の戦い方にも影響する。だが、その作業は進んでおらず、むしろ意図的に遅らせているように見える。
最大の敗因が、立憲民主党の安保政策にあることは明らかだ。加えて、党綱領に「自衛隊解消」「日米安保条約廃棄」を掲げる共産党と「限定的な閣外協力」を行う方針で合意するなど、共闘に踏み込んだ。
中国海警局船が連日、わが国の領土である沖縄県・尖閣諸島の周辺海域に侵入し、日本周辺で中国軍とロシア軍がわが物顔で軍事演習をするなか、このような政策は極めて非現実的と言わざるを得ない。
有権者とて決して自民党政治に満足しているわけではなかったが、このような安保政策の政党に、とても政権を任せる気にならなかったのである。
泉代表も立憲民主党の安保政策の問題点は十分認識しているのではないか。ただ、下手に踏み込めば、党が空中分解しかねないと考えているのかもしれない。
立憲民主党はもともと、旧民進党が小池百合子代表(東京都知事)率いる「希望の党」に合流した際、安保法制や憲法改正などへの賛成を条件にされ、行き場を失った議員によって設立された。
ところが昨年、野党統一を旗印に「希望の党」を経て「国民民主党」として活動した議員らが合流したことで、再び安保政策の違いを内在する政党になってしまった。
泉氏は共産党との共闘について、「中道保守へのウイング拡大」を視野に見直す構えを示唆している。一方、「一人区では野党統一候補で戦った方が有利」との考えも示し、共産党との共闘継続に含みを持たせている。党内左派からの「共産党との関係を悪化させれば、来夏の参院選も敗北確実」との声に配慮しているのかもしれない。
泉氏として党内の亀裂を表面化させることなく、やんわり方向転換したいところなのだろうが、果たして表面的に糊塗(こと=取り繕う)するようなやり方が通用するだろうか。
むしろ、国民の前で喧々諤々(けんけんがくがく)の議論を行い、その中から活路を見いだした方が、国民の立憲民主党に対する信頼感が増すのではないか。それを取り仕切ってこその代表であり、政治家としての器量というものではないか。
これを乗り切れば、立憲民主党は生まれ変わるかもしれない。泉氏の動向を注視したい。
■伊藤達美(いとう・たつみ) 政治評論家。1952年、秋田県生まれ。講談社などの取材記者を経て、独立。永田町取材三十数年。政界、政治家の表裏に精通する。著作に『東條家の言い分』『検証「国対政治」の功罪』など多数。『東條家の言い分』は、その後の靖国神社公式参拝論争に一石を投じた。
https://www.zakzak.co.jp/article/20220108-WDLPNBH4FRPMTBAAJDO6HZXFXI/