ウクライナ情勢の緊迫化で、ロシアからヨーロッパへの天然ガスの供給が途絶える事態に備えるため、政府は、LNG(液化天然ガス)をヨーロッパに融通する検討に入った。

ヨーロッパは、天然ガスの輸入のおよそ4割をロシアに依存し、パイプラインを通じて供給を受けている。

ウクライナ情勢が悪化した場合、供給が途絶える事態が懸念されていて、アメリカのバイデン政権は、日本が輸入するLNGの一部を、ヨーロッパ向けに融通するよう要請してきたという。

萩生田経産相「国民生活に影響を与えない範囲を確保したうえで、もし何かできることがあれば、一般論として、今後、国際社会にどのような貢献ができるのか検討していきたい」

日本では、発電の燃料のおよそ4割をLNGに頼っていて、2021年1月には、LNG不足で火力発電所をフル稼働できなくなり、停電の危機が迫った。

この冬も電力需給が厳しくなることが懸念されていて、ヨーロッパに融通する余裕があるのか、政府は慎重に検討している。

https://www.fnn.jp/articles/CX/310192