27日放送のTBS「サンデーモーニング」では、日本総合研究所会長の寺島実郎氏が、「安倍外交って何だったの?と真剣に検証する必要がある」と問いかけた。

 番組では、ウクライナ侵攻を巡り、日本がロシアに制裁措置を発動していることから、ロシア側が日本との北方領土を含む平和条約交渉の停止を表明したことを特集。メドベージェフ前大統領がSNSで、交渉について「日本側と一致が見られないことは互いに分かっていた」「交渉は常に儀礼的」とし、改正憲法で領土の割譲禁止が盛り込まれていることから「北方領土問題は終了した」としている。

 司会の関口宏から「やっぱりそうかなという感じですが」と問いかけられた寺島氏は、「われわれは安倍外交って何だったの?と真剣に検証する必要がある。27回、プーチン安倍会談が行われ、2島先行返還でいいじゃない?なんていう妥協のシナリオが見え隠れして、今がチャンスだなんて言ってたわけですよ。でもこれがロシアの本音」と安倍晋三元首相がプーチン大統領と蜜月ぶりを強調しながら、現在の事態に陥っていることを疑問視した。

 「われわれが主張するべきは」「戦争による領土拡大はダメなんだという日本の主張は正当なんだと国際社会にアピールしていく。ウクライナ問題はいいきっかけになります」と話した。

https://www.daily.co.jp/gossip/2022/03/27/0015169758.shtml