世界的トレンドの「装輪戦車」も導入予定
 フィリピン陸軍は2022年4月21日、ルソン島中部タルラック州にあるキャンプ・オドネルにおいて、第1戦車大隊の再編式典を行ったと発表しました。

 フィリピン陸軍は第2次世界大戦後の1958(昭和33)年9月にアメリカ製のM4「シャーマン」戦車を主体とした第1戦車大隊を編成したものの、維持整備コストの高騰などからわずか3年で同部隊を廃止し、以後はイギリス製「スコーピオン」軽戦車などを機械化部隊で少数、運用する程度でした。

 そのため、戦車部隊が約60年ぶりに復活したそうで、式典には陸軍司令官のロメオ S ブラウナーJr中将などの要人も参列したとのこと。

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フィリピン陸軍第1戦車大隊の再編式典。後方に並ぶのは「スコーピオン」軽戦車の76mm砲塔が移植されたM113装甲車(画像:フィリピン陸軍)。

 なお、現在、フィリピンはイスラエルのエレクトロニクス企業エルビット・システムズ社に「サブラ」軽戦車や「パンデュルII」装輪装甲車の火力支援タイプなどを発注しており、それらが納入された際には、この第1戦車大隊に配備する予定としています。

 説明によると、「サブラ」軽戦車は18両、「パンデュルII」装輪装甲車は10両で、そのほかに指揮車や装甲回収車なども配備されるほか、訓練用シミュレーターも取得する予定とのことです。
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