https://www.cnn.co.jp/storage/2022/05/11/e96d4a8639ba5293eaf3b187f6163ace/t/768/511/d/9fac3994-82bc-46be-a45d-35cffde96126-thumbnail.jpg
極超音速ミサイル「キンジャル」を搭載したロシア軍のミグ31K/Alexander Zemlianichenko/AP

(CNN) 米国防総省高官は10日、ロシアがウクライナ戦争で使用した極超音速兵器の数は約10~12発に上るとの見解を示した。

「完全な数」は把握していないと注意を促しつつも、「おそらく10~12発とみるのが妥当だと思う」と述べた。

この高官は発射の日時や場所については具体的に触れなかったものの、米当局はすでに、ロシアがウクライナ西部の建物に向けて空中発射式の極超音速ミサイル「キンジャル」を初めて実戦使用したのを確認している。

この高官は、ロシアが先週末にキンジャルで南部オデーサを攻撃したとのウクライナの主張については確認しなかった。オデーサ州軍政当局の報道官は先日、ロシアが観光施設に向けキンジャル3発を発射したと述べていた。

この高官は「ロシアが過去に極超音速兵器で建物を攻撃したのは確認したが、オデーサで極超音速兵器が使用されたことを示す情報は一切持ち合わせていない」としている。

2017年に運用可能になったキンジャルは最高速度マッハ12(時速1万4400キロ以上)に達する。ロシアの短距離弾道ミサイル「イスカンデル」の空中発射型となる。

米当局はロシアによるキンジャルの使用を重大視しない姿勢を示しており、オースティン国防長官はロシアが発射を発表した後、戦況を一変させる「ゲームチェンジャー」とは見ていないと述べていた。

https://www.cnn.co.jp/usa/35187293.html