10月23日投開票の那覇市長選で、故翁長雄志前知事の次男で県議の雄治氏(35)が玉城デニー知事を支える「オール沖縄」の立場で立候補する意向を固めたことが20日分かった。雄治氏が同日、複数の県政与党議員にこうした意向を伝えた。一方、自民県連1区支部は同日、那覇市内で候補者選考委員会を開き、25日までに候補者を選定する方針を確認した。関係者によると、副市長の知念覚氏(58)を擁立する方向で調整を進めている。

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 自民関係者によると、選考委幹事会では知念氏を推す声が大多数で、擁立に向け政策スタンスやその表現などの最終調整を進めるとしている。那覇市長選は翁長雄治氏と知念氏による一騎打ちの構図となる可能性が強まった。

 20日の自民選考委では、出席者から辺野古新基地を巡るスタンスや知事選とセットで戦うなどの選考基準に対し、知念氏の考えが十分合致していないとの意見があり、決定は見送られたという。一方、25日に知事選告示日が迫る中、早急な候補者決定と「自公両党の推薦候補として勝てる候補を」と求める声も出た。

 20日は選考対象に挙がる知念氏のほか、いずれも県議の西銘啓史郎氏(64)、新垣淑豊氏(47)、那覇市議の上里直司氏(49)が選考委員の前で市政運営に対する考えを述べた。

 市長選の候補者選考を巡っては、「オール沖縄」の旗振り役だった翁長雄志氏の市長時代の秘書課長で、「保守中道」路線の候補として与野党双方が知念氏を推薦。一時は与野党で知念氏に一本化する「相乗り」論も出たが、反対意見が相次いだ。知念氏は経済界、自民関係者らと水面下で立候補に向けた調整を進め、今月17日付で辞表を城間幹子市長に提出した。

(社会部・城間陽介)

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