この夏、熱波に襲われたヨーロッパに、その余波が広がっています。イタリアではレストランの電気代が3倍以上に高騰。パスタ鍋の火を止める、まさかの節約を強いられていました。

 暑かった夏。「悲しい知らせ」は少し遅れてやってきます。電気代の「請求書」です。

 レストラン経営者:「以前は月に400ユーロ(約5万8000円)払っていました。それが7月だけで1400ユーロ(約20万円)に跳ね上がりました!」

 イタリアのレストラン。電気代高騰の背景には「ウクライナ情勢」もありますが、主な原因はこの夏の「暑さ」だと言います。

 レストラン経営者:「エアコンだけで500ユーロも払ったんです」

 そんななか、節約のための「新たな試み」も。

 レストラン「サバティーノ」・シェフ:「パスタはお湯が沸騰したら火を止めます。それでもゆで上がります。ただ、ひどい仕上がりになります」

 人々を惑わす「暑さ」。その余波はまだ続いています。

 カリフォルニア州とネバダ州の間に位置する「デスバレー」。まずは普段の様子から。「流れ込む川」はあるものの「水はすべて砂に吸い込まれる」と言われ、実際、乾ききっています。

 しかし今は。あちこちから、滝のように「水」が流れ出し、砂漠は「泥沼」のような状態です。

 こうした水の元となったのがハリケーン・ケイ。

 この週末にかけ、アメリカ西部に大雨をもたらしました。

 カラッとしたカリフォルニアのイメージとは程遠い状況に。観光客とみられるグループは、思わず苦笑い。

 この雨でロサンゼルスの北にある山岳地帯では11日土砂崩れが発生。少なくとも24台の車がのみ込まれました。

 一方で、隣のアリゾナ州は水が足りません。アメリカ最大の貯水池、ミード湖は、7月時点で、全容量の27%まで水位が低下。これは1937年以降、最低のレベルだと言います。

 地元の住民:「今じゃあ水位線が見えてしまっています。若い頃は水上スキーで向こうのダムまで往復できていたのに」

 ニューズウィークは、こうした干ばつをもたらした「熱波」が、ハリケーンを強力にしている可能性があると解説しています。

 一見、まるで異なる現象が、根底でつながっている可能性があります。

https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000268255.html