道南の長万部町で突如、水柱が現れてから1か月余り。16日、長万部町議会で、水しぶき対策のための補正予算案が出され可決されました。

 木々を超える高さまで今も勢いよく噴き出す水。先月8日、長万部町の神社に突如として出現した水柱です。

山口彩記者リポート
「1か月以上経った16日も、水は木々を超える高さまで勢いよく噴き出しています」

 これまでに水質調査で、水は温泉水であることがわかりました。塩分を含むため、近隣の住宅では植物が枯れる被害があったほか、屋根などがさびる心配も出ています。

長万部町民
「ミストが飛んでくる。ミストが落ちたせいなのか屋根のさびも早くなってきている」

 16日開かれた長万部町議会では、水しぶきを抑えるための装置を設置するため、約4300万円の補正予算案が提出され、可決されました。装置は、水しぶきを水とガスに分離して排出する仕組みで、11月の完成を目指すということです。

 もう1つ、住民を悩ませているのが…騒音です。長万部町などが調べたところ、噴き出し口は113デシベル、近くの住宅街でも60デシベルと走行中の車と同じくらいの音の大きさです。

山口彩記者リポート
「住民を悩ませる騒音対策のカギとなるのが、こちらの吸音パネルです」

 京都の防音対策の専門会社が長万部町に無償で提供しました。実際に音の変化を試してみると…。

 音の大きさは20デシベルほど下がりました。長万部町によりますと、予想では、15~20デシベルの減少が見込めるということです。

 長万部町は、26日から厚さ100ミリのパネルで水柱(みずばしら)を囲み、高さ10メートルほどのえんとつ型の防音壁をつくる工事を始めます。順調に行けば9月中に完成する予定です。


9月16日(金)「今日ドキッ!」

https://www.hbc.co.jp/news/7073f0a4bb85d1925a0db49d1a86d841.html