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食材などの値段が高騰する中、いかに美味しい給食を作るのか。給食センターでは日々工夫を重ねています。

そうした中、「東京の名店からシェフを招き給食を作る」という取り組みが、香川県宇多津町で行われました。一流シェフの選んだ食材は、意外なものでした。

東京からやってきた、シェフの舘野雄二さんです。「和食の鉄人」として知られる道場六三郎さんが経営するレストランで、調理を任されています。

「宇多津町の1800人の小中学生に給食を作って」と招かれました。

「1食当たりの材料費は256円」と、レストランに比べれば大きな制限があります。そんな中、舘野さんがメインの食材として選んだのは、瀬戸内海で採れる「ヒラ」という魚です。食材としてはあまり使われていない魚です。

(銀座ろくさん亭 舘野雄二さん)
「ヒラっていう魚を実際食べてみたら、こんなおいしんだって」

「誰もがおいしく食べられる揚げ物っていう、揚げてあげたら魚って一番いいんじゃないかってね」

舘野さんは、揚げたヒラに黒酢の餡をからめた料理に仕上げました。他の皿の料理も地元・香川の食材にこだわったものです。

一流の料理人の給食を通じて、食材への関心を高め、教室で一緒に食べる楽しさを発見してほしいと、宇多津町が初めて実施した取り組みです。

(銀座ろくさん亭 舘野雄二さん)
「とにかくもう笑顔になってもらいたいんですよ。食べておいしいって。おいしい笑顔、ってのは誰もがほんとに元気になれますので」

「おいしい給食いただきます」

舘野さんのアイデアが詰まった給食が、宇多津小学校に運ばれました。材料費や光熱費の高騰で従来の給食のメニューを維持することが難しくなっています。

しかし、舘野さんの給食を見ると、まだまだ工夫の余地があると感じさせられます。

(給食を食べた小学生)
「魚と餡かけの相性がばっちりで、とてもおいしいです」

「すごくなんか、味が深いなと思いました」

(銀座ろくさん亭 舘野雄二さん)
「家庭でなかなか出ないものを、そういったものを知ることによって、日本の食材っていうのが改めて『こんなのあっていいんじゃない』『まだまだ捨てたもんじゃないな』という気持ちになるんじゃ」

地元産の食材を、一流のシェフが調理した給食に、子供たちは大満足だったようです。

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