12月15日 18:54 NHK

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221215/k10013924071000.html

元陸上自衛官の女性が所属していた部隊で性被害を受けた問題で、防衛省は、女性への性暴力を行ったとして、隊員5人を免職の懲戒処分にしました。また、必要な調査を行わないなど職務怠慢があったとして、当時の中隊長を停職6か月の懲戒処分にしました。

陸上自衛隊の福島県郡山市の部隊では、ことし6月まで所属していた五ノ井里奈さん(23)が複数の隊員から性被害を受けたと訴え、防衛省が調査を進めてきました。

その結果、当時の上司にあたる20代から40代の陸曹5人が五ノ井さんに性暴力を行ったことが確認できたとして、15日付けで免職の懲戒処分にしたと発表しました。

このうち4人は去年6月と8月、訓練後の飲食の場で胸を触ったり、押し倒して体を触ったりしたほか、別の1人がこうした行為の一部を指示して行わせていたということです。

一部の陸曹は、五ノ井さんに口外しないよう口止めしたほか、自衛隊内の調査に対して、事実を否定したり虚偽の説明を行ったりしたということです。

また、五ノ井さんから被害の訴えを受けたのに事実関係を調査しないなど、職務怠慢があったとして、中隊長だった1等陸尉を停職6か月の懲戒処分にしました。

さらに、
五ノ井さんに対し、服を脱ぐよう促す性的な発言をしたとして、3等陸尉を訓戒の処分にしたほか、
指揮監督義務違反があったとして、大隊長だった2等陸佐を注意、連隊長だった1等陸佐を口頭注意の処分にそれぞれしました。