https://s.japanese.joins.com/upload/images/2022/12/20221231132932-1.jpg
2020年4月13日(現地時間)のグアム・アンダーセン空軍基地。前からMHO-6S多目的ヘリコプター、RQ-4グローバルホーク、MQ-4Cトライトン、B-52ストラトフォートレス(5機)、KC-135ストラトタンカー(6機)が滑走路に配置されている。 写真=米太平洋空軍

中国「遼寧」空母打撃群が25日前後に太平洋の米軍グアム基地の近隣海域に出現した。中国の空母が米国領グアムまで接近したのは今回が初めて。台湾への大規模な軍事援助を含む米国防権限法(NDAA)が通過したことに対する反発措置と解釈される。中国は日本、台湾に続いて米国に対しても強力な武力示威を続けている。

西太平洋で訓練中の「遼寧」空母打撃群が米核心軍事基地のグアム近隣を航海する姿が初めて確認されたと、中国国営グローバルタイムズが30日報じた。「遼寧」をはじめ055型駆逐艦、052D型駆逐艦、054A型護衛艦、901型総合補給艦など6隻が機動した。

日本防衛省によると、空母打撃群はグアムから300海里(555キロ)離れた海域まで近接した。領海は12海里(約22キロ)、経済的主権が及ぶ排他的経済水域は200海里(370キロ)だ。

「遼寧」の場合、戦闘半径が400-500海里(740-926キロ)と評価される。搭載戦闘機のJ-15の場合、攻撃半径は600海里。中国軍が「遼寧」の戦闘距離と国際法を勘案して接近半径を決めたと推定される。

空母打撃群は23-25日、西太平洋を南下してグアム西側海上に到着した後、東側に回航し、26日に台湾東側の海岸に戻った。

23日にバイデン米大統領が台湾への最大100億ドル(1兆3110億円)の安保支援と武器調達などを含む2023会計年度米国防権限法に署名した日だ。空母打撃群は米国が台湾軍事支援を公式承認した日、グアムに向かう作戦に入った。

グローバルタイムズは今回の訓練でグアム到達能力を誇示した「遼寧」のほか、人民解放軍の中距離弾道ミサイルDF-26とH-6K戦略爆撃機もグアム基地を射程圏に置いていると強調した。

軍事評論家の宋忠平氏はグローバルタイムズのインタビューで「今回の『遼寧』の訓練は本土から遠く離れた海上に対する統制能力を強化するため」とし「米軍が本土を攻撃したり台湾問題に介入しない限り、中国がグアム米軍基地を攻撃することはないが、潜在的な米国の挑発に対する抑止力が必要だ」と話した。台湾に対する米国の支援強化を潜在的な挑発と判断し、戦略爆撃機と原子力潜水艦などが配備されたグアム基地まで攻撃することもあるという強い信号を送ったということだ。

続いて中国軍は26日午前6時から24時間、中国軍用機71機を動員して台湾の領空と海上で武力示威を行った。このうち47機は台湾海峡の中間線を越えたり防空識別圏(ADIZ)に進入したりし、軍艦7隻が台湾海峡周辺で活動した。

共同通信は「遼寧」空母打撃群が西太平洋海域で17日から29日まで260回ほど戦闘機とヘリコプターの離着陸作戦を遂行したと明らかにした。

これに先立ち空母打撃群は日本が「反撃能力」保有を宣言した16日にも、沖縄海域を通過して太平洋で機動した。中国と北朝鮮の軍事力強化に対応して敵ミサイル基地を攻撃できる戦力の増強を宣言した日本政府に対する警告メッセージだった。

中国人民解放軍東部戦区司令部は「米国と台湾の結託が強まっている中、陸・海上戦力間の戦闘警報システムと連合打撃訓練が『記録的成果』を収めた」と自評した。

https://s.japanese.joins.com/Jarticle/299407