フィリピンから日本に送還され、特殊詐欺事件に関与した疑いで逮捕されたグループの幹部が、6年前に県内で起きた特殊詐欺事件に関わっていたとして山形県警察本部が詐欺の疑いで国際手配をしていたことが関係者への取材で分かりました。
警察はだまし取ったとみられる現金3700万円を差し押さえていて、当時タイにいたとみられる幹部が運ばせていた可能性があるとみて詳しく調べています。

関係者によりますと、2017年、鶴岡市や酒田市などで偽造した警察手帳で警察官を装い、高齢者からキャッシュカードをだまし取ったなどとしてグループのメンバーらが詐欺や窃盗などの疑いで逮捕されました。

この事件の捜査で、広域強盗事件に関与した疑いがあり、フィリピンから日本に送還されたグループの幹部で、警視庁に逮捕された渡邉優樹容疑者(38)の関与が浮上し、山形県警察本部が県内の特殊詐欺事件に関わったとして2018年に詐欺の疑いで逮捕状を取り、国際手配をしていたことが関係者への取材で分かりました。

警察は当時、山形県内の特殊詐欺事件でだまし取ったとみられる現金3700万円を愛知県の中部空港で差し押さえましたが、現金を運んでいた人物は渡邉容疑者の関係者で、タイのバンコク行きの飛行機に乗ろうとしていたということです。

渡邉容疑者は当時タイにいたとみられ、警察は詐欺で得た現金を運ばせていた可能性があるとみて詳しく調べています。