臼杵市の郷土料理「黄飯」が文化庁の100年フードに認定

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世代を超えて地域で愛される食文化を継承しようと、文化庁が認定している「100年フード」に、臼杵市の郷土料理「黄飯」が選ばれました。

「100年フード」は、文化庁が令和3年度から認定しているものです。

昨年度は、全国から寄せられた90件の応募のうち70件が認定され、大分県からは臼杵市の郷土料理「黄飯」が選ばれました。

「黄飯」は、クチナシの実を浸した水でごはんを黄色く炊きあげたもので、小豆が高価だった江戸時代に赤飯の代わりに食べられたことが始まりです。

白身魚や野菜などを煮込んだ「かやく」をかけて一緒に食べることが一般的で、今でも給食や家庭で食べられています。

県内では、令和3年度に竹田市の「頭料理」と佐伯市の「ごまだし」が「100年フード」に認定されていて、今回で3件目になります。

臼杵市の担当者は「黄飯は江戸時代の質素倹約のもったいない精神のなかで生み出された郷土料理です。
現在食卓で出される頻度は減ってきていますが、次の世代にもつないでいきたい」と話しています。

文化庁が認定する「100年フード」に選ばれた黄飯を提供する臼杵市の店では「認定をきっかけに全国に発信していきたい」と話しています。

臼杵市の中央通り商店街にある飲食店「豊後感動本舗」はおととし、臼杵市の食文化が
ユネスコ創造都市ネットワークに加盟されたことを受けて黄飯などの郷土料理を提供するようになりました。

この店では細かく砕いたクチナシの実を水に溶かし、黄色く染まった水で米を炊いて着色していて、
炊き上がった黄飯は色むらのないきれいな黄色に染まっていました。

黄飯を提供する飲食店の永松久実子支配人は「100年フードの認定をきっかけに黄飯や地元産の野菜など
臼杵にあるさまざまな食文化をこれからも発信していきたい」と話していました。

臼杵市では市内の6つの店舗で黄飯を提供しているほか、学校給食でも提供していて、市は
「食卓で出される頻度は減ってきているが、この認定をきっかけに次の世代にもつなげていきたい」としています。
04/17 19:19