0001きつねうどん ★
2023/04/22(土) 07:52:40.07ID:m77Z9qPz2022年7月8日、奈良県で参院選の街頭演説中だった安倍晋三元首相が凶弾に倒れた。その事件から1年も経たない4月15日、今度は岸田首相が和歌山市雑賀崎の雑賀崎漁港で、爆発物を投げ込まれるという衝撃のニュースが飛び込んだ。
現場は騒然となった。会場に来ていた漁師が、爆発物が投げこまれたことに気がついて、犯人を取り押さえた様子は瞬く間に報道された。岸田首相は避難がいち早く行われて無事だったものの、もし避難が少しでも遅れていたら爆発に巻きこまれたかも知れないと思うと、ゾッとする。 この様子は、韓国でもすぐに報じられた。
こういったテロ行為に及ぶものは、なぜこのようにテロに走るのかまったく理解できない。人を殺してまで何が為し得るのか、と思う。
1979年の朴正煕元大統領の暗殺の時、すでに朝鮮学校に通っていた私は、授業で朴正煕元大統領は「朝鮮⺠族に対する裏切り的な思想の持ち主」だと教えられていた。そのため、一部には暗殺は「自業自得」だとし、暗殺者の金載圭(キム・ジェギュ)を讃える話をする人もいたことを覚えている。
ただ、もちろんのことだが、普段は学校でも、そして家の中でも、殺人はいかに人間的行動ではないかということを教え込まれていたので、暗殺したことを英雄とする人たちには子供心にも違和感を感おぼえた。 安倍元首相を暗殺した山上徹也に関しても、理由はさておき、一部の人たちが殺人者を擁護していたのを見て、私は驚いた。
韓国での「意外なニュース」
話は変わるが、80年代後半に韓国へ訪れた時、ソウル明洞のビルには垂れ幕が掲げられていて、そこには「働こう若者よ」と書かれていた。この頃、日本のバブルを見て羨む韓国の若者が、多く働くよりも遊びを優先し始めた頃だった。
それが先日、こんなニュースを見た。最近、韓国の左翼政党「青年進歩党」のデモでは、「もっと少なく働いて、もっと多く貰いたい。それが悪いか？」と訴えているというのだ。
正直、「なにこれ？」と思った。
私は社会に出て一時のサラリーマン時代以外は、経営者として生きてきた。そうした中で嫌なこと、辛いこと、逃げ出したいことは数えきれないほどあったが、結局、仕事を楽しむか楽しまないか、自分に合ってるか合ってないかはすべて自分の考え方次第であると思うようになった。
それが、もしかして楽しめてない、合ってないと思うことが、「国が悪い」「政治が悪い」になっている人もいるのかもしれないと思った。
日本社会の“膿”
今回、岸田首相を襲撃した犯人の動機は明らかにされていない。彼もまたなにか「政治が悪い」「国が悪い」となって、岸田首相に暴力を向けたのだろうか。
そのいち早い解明も待たれるが、安倍元首相襲撃と事件が連続していることを思うと、日本社会に何かしらの“膿”がたまっているのかもしれない。
安倍元首相が凶弾に倒れたことは、私にとって凄くショッキングなことだった。自分が年齢的に死に対して向き合い始めた頃だったので、人の生死に関してもう一度考えてみる機会にもなった。
そうした中で、TVで「亡くなったのは気の毒だが悲しくない」と平然に言ってしまう人には、不思議な感情を抱いた。挙句に、犯人を擁護し、署名活動まで行っている人の姿には違和感しかなかった。大勢の目の前で卑劣なテロ行為によって亡くなったのだ。おかしいと思う私がおかしいのだろうか。
韓国でもセクハラで告発された朴元淳（パクウォンスン）ソウル市長が自殺した。亡くなった後、ソウル市長を擁護する動きもあったが、被害者側は真相を追求し続けた。それを「死者に鞭打つ」と非難する人もいたが、それとテロ行為を擁護してしまうことは違うことだ。
深い闇
私は韓国に住み、韓国の一部の市民団体の活動を狂気じみた行動だと見てきた。
が、もしかしたら今の日本もまた闇深いところに足を踏み入れているのかも知れないと思った。
まず根本的に人を傷つけることに、どんな理由も言い訳もないことをもう一度考えてみたい。今回の岸田首相へのテロ行為をめぐって、この事件を日本人はどう捉えていくのだろうか。
https://gendai.media/articles/-/109126
