0001きつねうどん ★
2023/06/27(火) 11:33:37.85ID:7jnsputEエサを求めて親鳥のくちばしを奪い合う幼いヒナ鳥たち=2023年6月23日午前11時41分、熊本県阿蘇市永草、城戸康秀撮影
そこがいつからサギ集団のすみかになったのか定かではない。熊本県阿蘇市永草のコロニー(集団繁殖地)は国道57号沿いにあってかなり目立つ。エサを争うヒナの鳴き声は結構うるさい。そんなヒナたちの巣立ちは間もなくピークを迎える。
T字形のため池は数ヘクタール。サギたちは水面に張り出した木々に巣をかける。ダイサギなどの白いサギもいれば、アオサギもいる。親鳥とヒナ鳥あわせて100羽を超える。
国道は夜間も大型車が行き交う。巣が密集する木立までは50メートル前後。国道沿いに立つと背後を駆け抜ける車の音より、サギたちが鳴き交わす声の方が耳にさわる。熊本弁でいえば「やかましか」レベル。
コロニーになったのはいつごろか。サギにカメラを向ける人たちに尋ねても、2016年の熊本地震後という人もいれば、その前からいたという人もいて、はっきりしない。ただ、ここ数年は毎年ほぼ同じ数が集まっている。
サギたちは4月ごろから増え始め、卵がかえるのは5月以降。親鳥は口移しでヒナにエサを与えるが、ヒナたちの争奪戦はすさまじい。成長するに従って、その勢いは親鳥の頭をのみ込むほどになる。
ヒナたちの数は巣ごとに違う。幼い小さなヒナだと4羽。大きくなるにつれて少なくなり、1羽だけ、あるいは成鳥だけという巣もある。エサの奪い合いに敗れたのか、押しのけられて巣から池に落ちたのか。「より安全」だからこそできたコロニーであっても、ヒナが巣立ちを迎えるのは簡単ではない。(城戸康秀)
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