125ccクラスのバイクの人気が高まっている。国内では多くがクラッチなしのスクーターだが、ヨーロッパでは庶民の普段の足やバイクライフ入門用として位置付けたMTモデルも多数ある。個性的なデザインで、走っても楽しいバイクという観点から、上半期のアワードを選出した。

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これまで原付二種の人気を支えてきたのは、ATのスクーターだった。ところが最近は変化が出てきている。

3月の東京モーターサイクルショーで、ヤマハがこれまで国内ラインナップで途絶えていたギヤ付きの新モデルを順次投入することを発表。海外メーカーも同クラスの車種を日本向けに送り込んできている。

バイクのニュース編集長の千葉さんは「ATからMTへの回帰が進んでいます。確かに便利なのはスクーターです。でも、操っている楽しさを実感できるのはギア付きだということに気付き始めたのだと思います」と話す。

「また、ビッグバイクを得意とする海外メーカーが日本へ125ccクラスを投入し始めたのは、国内の道路では使い切れない性能よりも、扱いやすく手の出しやすいエントリーモデルのほうが販売につながるからです」

欧米では125クラスはバイクライフの入門車。原付二種とはいえ、大排気量車では免許制度や価格面で手が出せなかった憧れのブランドに跨がれるのは確かに少し嬉しい。

「輸入車はデザインにも個性があって魅力的です。好みや価格面など、輸入車と日本車を比較しながら選べる時代になってきたと言えますね」

原付二種の法定速度は60km/hで二段階右折も必要ない。一般道を走るほかの車両の流れについていける。それに免許も、普通自動車免許を持っていれば、教習所でMTが最短で9時限(3日)、AT限定であれば2日で取得できるのも人気が高まっている一因だ。

ー原付二種部門ー
<デザイン賞>
■クルマと共通のアイデンティティを持ったニューモデル
プジョーモトシクル
「PM-01 125」(59万4000円)

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プジョーブランドのアイデンティティ、「ライオンズクロー」デザインを採用し、加速感が良いモデルです(千葉さん)

プジョーモトシクルは1898年誕生の現存する世界最古のバイクメーカー。その125周年を記念したプジョー初のMT搭載新モデル。力強く、圧倒的な個性を主張するデザインが特徴的だ。

つづき
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