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鳥取県の企業がイタリア・トリノの自動車ブランド『フィアット』とライセンス契約を結び、カーアクセサリーの販売を始めた。鳥取の手仕事が今海外から高い評価を得ている。

イタリア・トリノの自動車メーカー『フィアット』。代表的な車種『フィアット500』は独特な丸みを帯びたデザインで世界的に高い人気を誇っている。このフィアットとライセンス契約を結んだのは、イタリア車のアクセサリーパーツ販売を行う鳥取県八頭町の『ラフィータ』。

ラフィ―タ 西浦将彦社長

「全部木なんだーってところとか、すごく良い商品を作ってくれてありがとうと言ってくれました。すごくマッチしていると」

ラフィータの西浦社長は去年11月、単身イタリアを訪れ『フィアット500』のデザイナーに直接自社製品をPRし、ライセンス契約にこぎつけた。そして誕生したのがフィアットのロゴがキラリと光るシフトノブや燃料キャップなど7品。ヨーロッパや日本など合わせて30か国で1年間販売される。

製造を手掛けるのは鳥取市青谷町にある木材加工会社で、1930年創業の米村木工。鳥取県湯梨浜町発祥のグラウンドゴルフのクラブやけん玉など、木が持つ温かみを生かした製品に力を入れている。ラフィータの西浦社長が商品開発のパートナーに米村木工を選んだのには理由があった。

ラフィ―タ 西浦将彦社長

「もちろん商品の差別化“真似できない”ということを考えました。ブランディングを考えた時、やっぱり職人さんが1つずつ商品を作るところに価値がありますし、そういったものじゃないとなかなか世界に向けて戦うことが出来ないのかなと」

求めたのは「職人技」だった。

商品に使用するのは『ハードメープル』という、衝撃に強く、仕上げが綺麗に表れる北米の木。グラウンドゴルフのクラブを作るための機械や技術が多く生かされていると言う。木材を大まかに切り出し機械で形を整えた後、最後の仕上げは全て手作業。職人がひとつひとつやすりをかけた滑らかな手触りが人気を呼んでいる。

米村木工 米村安弘社長

「最終的な仕上げは全部手仕事になります。本当に時間をかけすぎというくらいかけるので。でもそのぐらいしないとやはり認めていただけないんでしょうね」

ラフィ―タ 西浦将彦社長

「『ずっと手を置いておきたくなる』とか『マニュアルモードで運転したくなる』とか言ってもらえますね」

金属のボルトのように見える部分も、実は木材。多くの工程を重ね、金属のような光沢を施している。

「あくまで主役はフィアット」と言う西浦さんのこだわりを元に、米村木工ならではの技術がちりばめられていた。

ラフィ―タ 西浦将彦社長

「世界中にフィアットファンのお客様はおられるので、これをずっと届けていく。鳥取とトリノが繋がれるようなそういうことも目指してやっていきたいなと思っています」

『世界と鳥取』をつなぐシフトノブ。現在、在庫はなく次回の販売は7月20日以降になるという。

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