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東京都内の「から揚げの天才」を視察

私の友人で、事実婚のパートナーがウクライナ人女性という80代の実業家がいる。この友人から「ウクライナのキーウで『から揚げの天才』をぜひ出店したい」と打診を受けた。

ウクライナ人いわく、から揚げは現地の人の食の好みに合うという。キッチンカーの需要もあり日本食は喜ばれるという。正式決定ではないが、食を通じて戦禍に苦しむ人たちに安らぎを提供できるなら「ぜひやりましょう」と、前向きな返答をした。

キーウは私にとって思い出深い場所だ。22歳で北半球一周の旅に出たとき、現地の若者と酒を酌み交わしながら夜通し語り合った。40年の歳月を経た巡り合わせは、運命的にも感じる。

友人の人脈を通じて、すでにキーウで腕を振るってくれる料理人も見つかっている。物件や物流を確認しながら話をつめていくことになった。しかし、ウクライナ各地でロシア軍との戦闘が続いている状況ではあり、1日でも早く戦闘が終結することを望む。

8月15日は終戦の日だ。私の父は、第二次世界大戦末期に沖縄地上戦を戦った。もし命を落としていたら、私も息子も孫もこの世に生を受けることはなかった。わが家でも、父の悲惨な戦争体験を、孫に語り継いでいかなければと思う。

一方で、日本の平和を、誰がどう守るのかということも重要だ。昨年、雑誌「MAMOR(マモル)」(扶桑社)が10代から30代の若者層にアンケートしたところ、「日本が侵略されたら戦いますか?」という質問に「戦わない」と答えた人が71・8%もいた。ロシア軍の侵略に勇敢に立ち向かったウクライナの人々と違い、日本の若者の多くは、他国に侵略されても平和を守るために戦うことはないと言っている。

私は国会議員時代、日本の平和を守るために、国民に次の二者択一を問うべきだと提言した。

①日米同盟に基づいて、有事は米国に守ってもらう代わりに米国の戦争を支援する国になるか。

②スイスのように武装中立国を宣言し、自国のことは自国で守る国になるか。

世界三大投資家の1人で親交のあるジム・ロジャーズ氏は、「米国と中国が戦争しても、そのとき日本は参加すべきでない」と強く提案している。私も賛成で、日本はスイス型を目指すべきだと考えている。しかし国家財政などを考えれば、相応の軍事力を保持し、日本が武装中立国を目指すのは難しい。

大事なことは、先送りせず議論することだ。岸田文雄政権になってから、自衛隊の明記なども含め憲法改正議論もまったく進んでいない。外圧で決めることではない。自分たちの平和は、自分たちで考えるべきことだ。

(ワタミ代表取締役会長兼社長・渡邉美樹)

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