日本維新の会の鈴木宗男参院議員が3日、党に無許可で渡航中止勧告が全土に発令されているロシアを電撃訪問したことが明らかになった。ロシア外務省によると鈴木氏は2日、ルデンコ外務次官と会談し、ルデンコ氏は2国間関係の発展について鈴木氏が「重要な貢献」をしたと述べた。


 昨年2月にロシアがウクライナに軍事侵攻して以降、日本の国会議員が訪ロしたのは初めてとみられ、G7を中心とした対ロ制裁の中で与野党から「国益を損なう」可能性を懸念する声が上がっている。

 党関係者によると所属国会議員は海外渡航の際には事前の届け出が義務付けられている。1日に渡航した鈴木氏は参院には渡航届を提出したが、党に鈴木氏の事務所から渡航届が提出されたのは2日午前だったという。党は渡航届を受理せず、5日に帰国する予定の鈴木氏に対して経緯などについてヒアリングを行った上で処分を検討する。

 ロシア通の鈴木氏は9月29日、自身の政治資金パーティーでもロシア外交について強い意欲を示し、今年5月の大型連休中にも訪ロを計画していたが党執行部の要請で断念していた。

 自民党の茂木敏充幹事長は「渡航は望ましいことではない」と苦言を呈し、国民民主党の玉木雄一郎代表は「国際秩序を乱したり、ロシアに利用される行為とならないように、党としても対応していただきたい。国益に関する話だ」と厳しく指摘した。


10/3(火) 19:02配信   日刊スポーツ
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