0001名無しさん
2023/08/07(月) 23:44:32.85ID:XvAOJmnp「やったのかと聞いたら、『やった』と答えた」。公判に証人として出廷した兄は、昨年１１月１３日に家族で同市内のホテルに宿泊した際の被告とのやり取りを明かした。
当時、父親の行方は分からず、香川県警が捜査していた。
兄は続けて「（遺体は）どこにあるのか」と尋ねたが、被告から返ってきたのは「ない」という答え。家族が集まった場で被告は土下座し、「迷惑かけてごめん」と謝罪した。被告は翌日、死体損壊と死体遺棄容疑で逮捕された。
住み込みで年老いた犬の世話や夜間の出産を主に担っていた被告。事件前には、父親から会社を辞めるよう告げられ、かなり落ち込んだ様子だったという。
相談を受けていた兄は「辞めさせられる、居場所がなくなるという不安があったようだ」としつつも、父親の決断の理由を「思うような人材に育たなかったからではないか」と推し量った。
昨年１０月３０日午前、父親と２人で事務所にいたときだった。「お前がこの会社に来てから、いったい何をしてくれたんや」という言葉に感情を抑えきれず、父親が手にしていた金づちを奪って頭部を殴り、座り込んだところをさらに殴打。父親は動かなくなり、「頭が真っ白になった」という。
だが、逮捕を恐れて隠蔽（いんぺい）を決意。犬の繁殖用として以前に購入した家屋に遺体を隠した後、焼却炉で燃やした。金づちや血を拭き取った雑巾も焼き、燃え残りや灰をごみ置き場に置いた。父親の携帯電話から失踪を装うメッセージも送信し、自らに宛てて「会社のことを頼む」と書いていた。
「追慕の情を顧みず悪質」
検察側は論告で「強固な殺意に基づく残忍な犯行」と指摘。事前にインターネットで「警察 行方不明 捜査しない」などの語句で検索していた点を「殺害を強く意識していた」とし、徹底した証拠隠滅によって「骨片が１つしか発見されなかった」と非難して、懲役１８年を求刑した。
対する弁護側は最終弁論で、被害者の言動が引き金となった突発的な犯行であり「計画性はない」と反論。罪を認めて反省を深めており、懲役１０年以下がふさわしいと述べた。
そして迎えた判決公判は１１月１３日。くしくも１年前に被告が家族に犯行を打ち明けた日だった。近道暁郎裁判長は懲役１４年を言い渡した。
判決理由で近道裁判長は、被告は会社を辞めるよう言われるなどして不満や憎しみを募らせ、「犯行前から殺害を意識していた」と指摘。犯行当日に「お前がこの会社に来てから、いったい何をしてくれたんや」と言われるなどし、殺意を抱いたと認定した。
犯行態様の悪質さにも言及。金づちで殴った後、座り込んだ父親を殴ったのは「死亡する危険性が高く悪質」とした上で、遺体を燃やし、骨片などをごみとして出したのは「死者への追慕の情を顧みない悪質なものだ」と指弾した。
さらに、血痕を拭き取り、失踪に見せかけるメッセージを送信するなど「徹底した罪証隠滅をした」とも述べた。
最終意見陳述で「罪と向き合い、おやじへの償いを続ける」と語った被告。判決を言い渡した裁判長が「分かりましたか」と尋ねると、「はい」とはっきりした声で答えた。
