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2021/10/22(金) 18:44:16.36ID:iwGnJKWd9毎日新聞 2021/10/22 17:46（最終更新 10/22 17:46） 1151文字
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インフルエンザワクチンの予約を停止したことを伝える、にじいろこどもクリニックのホームページ＝2021年10月22日
新型コロナウイルスのワクチン量産に伴う製剤用の資材不足などの影響で、今季の季節性インフルエンザワクチンの供給が例年より遅れている。コロナウイルスとの同時流行も危惧されており、医療機関には電話が殺到。ワクチンの予約の一時打ち切りや、ワクチン不足で打てないケースも出ている。厚生労働省はワクチンの効率的な利用を呼びかけている。
厚労省によると、今季のインフルエンザワクチンの供給量は2567万〜2792万本分と前年比で約2割少なく見込んでいる。例年の使用量に相当する分は確保できるというが、昨年10月下旬には供給見込み量の約90％が出荷されていたのに対し、今年は同じ時期でまだ約65％にとどまっているという。
日本感染症学会がまとめた今季の「インフルエンザワクチン接種に関する考え方」によると、国内では昨季はインフルエンザの患者が極めて少なかったため、インフルエンザに対する社会全体の集団免疫が形成されていないと考えられると指摘。そのような状況で、海外からウイルスが持ち込まれれば大きな流行を起こす可能性もあると注意を促している。
医療機関では、インフルエンザのワクチンが足りず、子どもが接種を受けることができなかったり、入荷分の予約が全て埋まってしまったりしている。
「子どもたちの2回目のワクチンが無事に打てるかどうか」。3〜8歳の3人の子を持つ愛知県の女性（34）は、不安な気持ちを打ち明ける。13歳未満は、最低2週間の間隔をあけてインフルエンザワクチンを2回打つ必要がある。3人の子どもは10月15日に1回目の接種を受けたので、2回目は10月末から打てるようになる。ただ、クリニックからは「ワクチンの供給量が少なく、確実に打てるか約束できない」と言われたという。特に心配なのは、10月末に学校で遠足がある長男の接種だ。「遠足直前の接種は控えるように学校から言われているので、長男の接種は11月になりそう。そのころまでワクチンの在庫があればいいが」と気をもんでいる。
東京都府中市のにじいろこどもクリニックでは、9月下旬に例年の8割程度のインフルエンザワクチンを入荷したが、数日で予約が埋まった。高畠和章院長によると、その後、数十人分を入荷し、無料通信アプリ「LINE（ライン）」を通じてクリニックの登録者に知らせたところ、電話が殺到して30分で予約が埋まったという。現在は入荷待ちの状況で、予約を一時停止している。
厚労省によると、11月ごろからインフルエンザワクチンの供給量が増え、12月には例年並みになると見込んでいる。高畠院長は「流行時期は例年11月から12月になる。入荷が少し遅れるとしても最終的に量は確保できると思われるので、あわてないでほしい」と呼びかけている。【村田拓也、小川祐希】
