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2021/10/25(月) 00:48:12.35ID:QuknNFP392021年10月25日00時00分
衆院選投開票を１週間後に控えた２４日、参院静岡選挙区補欠選挙で敗北した与党に危機感が広がった。衆院選の情勢も、野党の候補一本化の影響で接戦が目立つ。自民党の単独過半数確保は不透明感が増しており、岸田文雄首相（党総裁）は態勢立て直しを急ぐ。一方、野党は「前哨戦」を制して勢いづいている。
自民党の遠藤利明選対委員長は２４日深夜、静岡補選で競り負けたことに「善戦した」と悔しさをにじませ、衆院選終盤に向け「総裁を中心に一致団結して戦い抜く」と決意を示した。党本部で記者団に語った。
前回衆院選の静岡は、自民が８小選挙区のうち六つを占めた。補選は自民現職の辞職に伴うもので勝利は至上命令。同時に行われた参院山口補選と合わせ２勝して衆院選に弾みをつけるはずだった。首相は告示の７日と２１日に静岡入りし、甘利明幹事長や茂木敏充外相らも投入して必勝を期したが、及ばなかった。
与党では衆院選へ厳しい見方が出ている。閣僚経験者は、新型コロナウイルス対応や安倍・菅両政権で相次いだ「政治とカネ」の問題に触れ「有権者の不満は解消されていない。衆院選も危ない」と指摘。党関係者は「２勝するために首相を２度入れたのに敗れた。衆院選に大きく影響する」と嘆いた。公明党幹部も「岸田政権最初の選挙で負けた。野党に勢いが付く」と焦りを隠さなかった。
自民の衆院選情勢は、２８９小選挙区のうち優勢は１１０にとどまり、１３６が接戦。比例代表を前回並みの６６と仮定すると、事実上の「勝敗ライン」とされる単独過半数２３３には、接戦区で５７議席の確保が必要となる。これを下回れば、首相の求心力低下は必至。首相や甘利氏らは２５日夜、党本部に集まり、てこ入れを図る重点区について協議する予定だ。
野党は静岡補選で、立憲民主党が推薦した国民民主党系の候補が勝利した。国民の玉木雄一郎代表は談話で「今回の勝利は３１日投開票に向けて戦う野党候補に大きな勇気を与える」と歓迎。立民関係者も「うちにとっても衆院選へ追い風になる」と強調した。
立民の枝野幸男代表は衆院選を優先する考えだったが、善戦情報を受け、２２日に国民の玉木雄一郎代表、両党を支援する連合の芳野友子会長とそろい踏みで応援。共産党との共闘に不満が強い連合に配慮する狙いがあったとみられる。
衆院選で野党は、２１３小選挙区の候補を一本化。接戦区を制して来年夏の参院選勝利へつなげたい考えだ。ただ、静岡補選では共産党も候補を擁立し、共闘は実現しなかった。共産党と距離を置く国民民主からは「共産と組まなかったのが勝因だ」との声が上がった。
