https://mainichi.jp/articles/20211026/k00/00m/040/238000c

毎日新聞 2021/10/26 17:30(最終更新 10/26 17:30) 492文字




https://cdn.mainichi.jp/vol1/2019/03/25/20190325k0000m040117000p/8.jpg
日本年金機構の看板

 日本年金機構が、業務に用いるノートパソコン(PC)471台を二重に調達し、約6300万円を無駄にしていたことが会計検査院の調査で判明した。需要の算定が不十分で使われていないPCもあり、検査院は26日、機構に対策を講じるよう求めた。

 日本年金機構は、職員が加入者らへの出張相談に出向く際に専用のノートPCを使用する。希望する市町村にはノートPCを無償貸与する。機構はこれらの用途のため2018年に1216台の更新、19年に2010台の新規契約をそれぞれ結んだ。



 検査院が計3226台の使用状況などを調べたところ、471台は二重に調達していた。また、今年3月末時点で、全国の年金事務所に配備されて1年以上が経過する420台のうち111台、市町村に貸与されて1年以上がたった1201台のうち209台は一度も使用されていなかった。希望する106市町村に計165台が配布されず、これらの調達費は少なくとも計約1億1300万円に上った。検査院は需要の検討が不十分などと指摘した。

 日本年金機構は二重調達は部署間の連携不足が理由とし、「必要な対策を取り、調達を適切にしていく」とした。【山崎征克】