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2021/11/02(火) 22:00:08.85ID:DRITcjVg9毎日新聞 2021/11/2 20:14(最終更新 11/2 20:28) 970文字
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海底火山「福徳岡ノ場」の噴火により噴出した軽石とみられる漂流物=高知県沖で(第5管区海上保安本部提供)
東京から南へ約1300キロ離れた小笠原諸島の海底火山「福徳岡ノ場」で8月に発生した噴火で噴出したとみられる軽石が、高知沖の海域でも確認され、本州への到達も懸念されている。気象庁は関連情報を集めたポータルサイトを設けており、注意を呼びかけている。
今回の噴火は国内で戦後最大級の規模だったことが、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)などの分析で判明している。噴火で噴出したとみられる軽石は沖縄本島や奄美(あまみ)群島に漂着し、漁業や観光業に影響を及ぼしている。
さらに、第5管区海上保安本部(神戸市)によると、10月30日には高知県足摺岬(あしずりみさき)の南約146キロの沖で東西約78キロ、南北約81キロにわたって漂流。31日には、さらに東の同県室戸岬の南約207キロ先で東西約72キロ、南北約113キロにわたって漂っていた。
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10月30、31日に軽石とみられる漂流物が確認された海域
日本列島の太平洋沿岸では、黒潮が蛇行するように南から北へ流れている。気象情報会社「ウェザーニューズ」の分析では、軽石は黒潮に乗って北上し、今月中旬から下旬にかけて愛知県沖に接近し、その後は西日本から東日本の沖合に到達する可能性がある。
黒潮は毎秒2メートル以上の強い流れとなっているので、軽石は海上が無風なら黒潮に沿って漂流する。ただ、強い風が海面や軽石に吹き付けると、その影響を受けるので、今後どのように広がるのかは予測が難しい。海洋研究開発機構がコンピューター上で解析したところ、今月末までに東海や関東の海域に到達する結果が得られた。ただ、軽石に吹き付ける風の影響は考慮していない。
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深さ50メートルの海流の予想図。太平洋沿岸で蛇行しているのがわかる=気象庁のウェブサイトより
気象庁のサイトでは衛星写真の情報も提供している。こうした情報も含めて、これからの推移を見ていく必要があるという。
一方、原子力規制委員会の石渡明委員は2日の定例会で、軽石が九州電力の川内(せんだい)原発(鹿児島県)や中部電力の浜岡原発(静岡県)などに漂着する可能性がゼロではないため、電力会社は監視を怠るべきではないとの認識を改めて示した。新規制基準では、軽石の影響により原発の取水設備が全て止まっても、炉心損傷のような事故は起きない設計になっている。
気象庁のポータルサイトのURLは(https://www.jma.go.jp/jma/menu/R03_karuishi-menu.html)。【垂水友里香、岡田英】