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[ 2021年11月3日 05:30 ]

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自民党の林芳正元文科相
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 自民党幹事長への起用が内定した茂木敏充外相(66)の後任について2日、参院から衆院選に鞍替え出馬し初当選を果たした林芳正元文部科学相(60)に加え、小野寺五典元防衛相(61)を充てる案も浮上した。いずれも岸田派(宏池会)。衆院選小選挙区で敗北した甘利明幹事長(72)が辞任する方向になったことで、同派が閣僚ポストを増やすことになりそうだ。

 岸田派No・2の座長で、将来的に「ポスト岸田」をうかがう林氏。1995年参院選に山口選挙区から出馬し初当選。以来、5回の当選を重ねたが、首相を目指すために鞍替え、衆院選山口3区から立った。防衛相、経済財政担当相、農相、文科相などを歴任し政策通として知られる。

 林氏は参院で長く経験を積んでいるとはいえ、衆院当選1回であることに加えて、日中友好議員連盟会長を務めていることなどから対中姿勢に懸念を示す声も上がっており、安倍政権で防衛相を務めた小野寺氏の名前も取り沙汰されている。

 宏池会からの首相は1991年の宮沢喜一氏以来30年ぶりで、沸き立ったが、党新執行部での役員起用はゼロ。入閣も3人にとどまり、派内には不満がたまっていた。

 永田町では「甘利さんが居座れば“政治とカネ”の問題で野党からしつこく攻撃されたが、辞意を受けて切ることができた。宏池会としては閣僚ポストが増えてガス抜きもできた。まさに“渡りに船”。岸田さんは運がいい」との声も漏れた。