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毎日新聞 2021/11/3 05:00(最終更新 11/3 05:00) 有料記事 1195文字




 立憲民主党の枝野幸男代表が衆院選敗北の責任を取り、代表辞任を表明した。旧民主党が圧勝して政権交代を実現させた2009年には全15選挙区を独占し、「民主王国」と呼ばれた愛知で今回、立憲など旧民主勢力は「牙城」の5、11区の議席さえ失った。世代交代に失敗し、社会の変化に対応できない姿をさらす結果に、政権交代を唱える野党第1党として大きな課題が残った。

 前衆院副議長の赤松広隆氏(73)が引退した愛知5区は、小選挙区比例代表並立制が導入された1996年以降初めて比例復活もできず民主系議員が消えた。「赤松代議士の後継として手厚い支援を頂いたにもかかわらず、私の努力が足りなかった」。立憲新人の西川厚志氏(52)は支援者に深々と頭を下げた。

 街宣車やポスターに赤松氏との写真を掲げ、大物議員の「後継者」を前面に出して戦った。中盤で自民前職、神田憲次氏(58)の優勢が伝えられても与党関係者は一様に「赤松さんが本気を出したら怖い」と、警戒し続けた。終盤、赤松氏の後援者に電話作戦を徹底し、自らも西川氏に終日同行する「本気」を見せ、神田氏本人を「やばい」と焦らせた。だが、情勢は覆らなかった。…

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