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毎日新聞 2021/11/3 19:05(最終更新 11/3 19:05) 481文字




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洋菓子店「パティシエ エス コヤマ」=兵庫県三田市で2021年11月3日午後0時57分、中村清雅撮影

 兵庫県三田市の人気洋菓子店「パティシエ エス コヤマ」の経営会社が、社員らに「過労死ライン」を超える月100時間超の時間外労働をさせていたとして、伊丹労働基準監督署から労働基準法違反で2回にわたって是正勧告を受けていたことが、明らかになった。長時間労働が常態化していた可能性がある。

 同社が3日、ホームページで公表した。是正勧告は2018年1月と21年1月。同社広報室によると、社員と契約社員は約110人で、労使の間で時間外労働は月100時間未満と合意していたが、これを超える時間外労働が問題化。18年の勧告後も改善されず、2回目の勧告を受けた。一部の社員には残業代の未払いもあったという。



 同社は著名なパティシエの小山進さん(57)が経営している。ロールケーキが人気を呼び、近年の年間売り上げは20億円前後。小山さんは1990年代にテレビ番組で活躍したほか、国際的なチョコレートコンクールで最高位を獲得するなどした。小山さんは「深く反省している。コンプライアンス体制の構築、人員体制の整備、業務効率化などに全力で取り組む」とするコメントを出した。【中村清雅】