2021/11/5 21:27


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細野氏の自民党入党について取材に応じる同党静岡県連の野崎正蔵幹事長(中央)=5日、静岡県庁(小串文人撮影)

自民党が衆院選静岡5区で圧勝した無所属の細野豪志元環境相の入党を認めた5日、これまで反対してきた地元は「認められない」と反発を強めている。地元の頭越しに決めた党本部への不満も噴出し、感情的なしこりが一気に表面化した。一方、衆院選から5日後のスピード入党に、細野氏支援の地元議員らは安堵(あんど)の表情を浮かべた。

無所属のまま自民党二階派に所属し、同党入りを目指して衆院選に臨んだ細野氏は、同党公認で岸田文雄首相(党総裁)率いる岸田派の吉川赳氏らを大差で破って8選を果たした。吉川氏は比例東海ブロックで復活当選し、地元には保守系国会議員2人が存在する事態となっている。

「(細野氏を)5区支部は絶対に入れることはない。地方組織に入らずにどんな活動ができるのか」。自民党静岡5区支部の幹部はこう吐き捨て、「頭越しで入党が決められた。首相の下でこんなことが起きるなんてあきれるしかない」と、「聞く力」をアピールする首相ら党本部に批判の矛先を向けた。吉川氏の支援者の一人も「みんな怒っている。地元の意向を無視し、しかも総裁派閥の吉川氏がいるのに…」と語気を強めた。

衆院選後、自民入りについて「(党執行部に)意向は伝えている。判断を待ちたい」とする細野氏に対し、5区支部は2日、細野氏の入党を断固拒否すると県連に申し入れ、重ねて牽制(けんせい)したばかり。だが、党本部は衆院選を受けた特別国会の10日召集が迫る中、細野氏圧勝なども勘案し、スピード決着を図ったとみられる。

自民県連の野崎正蔵幹事長は5日、記者団に党本部の決定を「厳粛に受け止めている」と繰り返したが、入党を報告する週明けの役員会などで不満が続出する可能性もある。

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