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2021年11月05日23時30分

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求人広告が掲げられた米小売店舗=10月、ニューヨーク(EPA時事)




 【ワシントン時事】米労働省が5日公表した10月の雇用統計によると、景気動向を反映する非農業部門就業者数(季節調整済み)は前月比53万1000人増となった。伸びは3カ月ぶりに加速し、市場予想の45万人増(ロイター通信調べ)を上回った。9月も31万2000人増(当初発表は19万4000人)に上方修正された。
 新型コロナウイルスの感染拡大で特に打撃を受けたレジャー・接客業が大きく改善するなど全体的に伸び、米労働市場の堅調さが確認された。
 10月の失業率は4.6%(前月は4.8%)に改善し、2020年3月以来の低水準となった。
 就業者数では、レジャー・接客業が前月比16万4000人増。中でもレストランなどが好調だった。ただレジャー・接客業の就業者数はコロナ前の水準をなお約140万人下回っている。専門職・ビジネスサービスは10万人増だった。
 製造業は6万人増。半導体不足で操業に影響が出ていた自動車・部品がけん引した。輸送・倉庫業は5万4000人増。
 米就業者数の伸びは新型コロナのデルタ株の感染拡大で、夏場にかけて大幅に鈍化した。一方、企業の求人は旺盛で、コロナによる労働力の供給不足が雇用の回復を妨げていた。