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毎日新聞 2021/11/6 09:48(最終更新 11/6 09:48) 559文字




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川勝平太知事(左)の応援が山崎真之輔氏初当選の原動力になった=静岡県沼津市で2021年10月17日、金子昇太撮影

 あちら(静岡県御殿場市)はコシヒカリしかない。だから飯だけ食って、それで農業だと思っている――。川勝平太知事が10月24日投開票の参院静岡選挙区補選の応援演説で発言し、波紋が広がっている。県によると、4日夕までに100件の抗議が寄せられた。

 10月23日に応援弁士を務めた候補者の出身地である浜松市と対立候補が市長を務めた御殿場市を比較する中で、川勝知事が発言。県広聴広報課によると、電話やメールで「傷ついた」「残念だ」「問題視している」といった声が届いているという。



 自民党県連の野崎正蔵幹事長は1日、「御殿場市民を辱める内容の発言。御殿場市民も県民。県政トップとしていただけない発言だった」と批判。5日に勝又正美・御殿場市長が「市民の心を傷つけた言葉で、看過できない」とコメントし、非難の声が次々と上がっている。2日に川勝知事と会談した勝又市長は「申し訳ない」と謝罪されたことも明かした。ただし、御殿場市議会は5日、謝罪を求めるなどする決議案の提出を決めている。

 川勝知事は5日、毎日新聞の取材に「(対立候補が)『御殿場はコシヒカリがあれば十分である』と言ったのを強調しただけ。御殿場をマイナス評価したのは事実ではない。誤解が拡散されてしまったことは残念。御殿場は東部で最も好きな場所だ」と釈明した。【金子昇太】