https://mainichi.jp/articles/20211107/k00/00m/030/167000c

毎日新聞 2021/11/7 19:53(最終更新 11/7 19:53) 432文字




https://cdn.mainichi.jp/vol1/2021/11/07/20211107k0000m030164000p/9.jpg
ドローンによる攻撃を受けた後、テレビで国民に演説するイラクのカディミ首相=2021年11月7日、ロイター(イラク公共テレビの映像から)

 イラクの首都バグダッド中心部で7日未明、カディミ首相の公邸に対して爆発物を積んだ無人機3機の攻撃があり、警備要員6人が負傷した。カディミ氏は避難して無事という。首相暗殺を狙ったテロとみられる。ロイター通信が伝えた。

 公邸は政府機関や米国大使館がある通称「グリーンゾーン」に位置し、厳重に警備されている。3機目が爆発して公邸の一部を破壊したという。カディミ氏は攻撃を受けた後、公共テレビに出演し、国民に落ち着くよう呼びかけた。



 イラクでは10月10日に投票された国会の選挙で、それまで第2勢力だった親イラン武装勢力系の政党が惨敗。その支持者らが「不正選挙だ」と訴えてグリーンゾーン周辺で抗議行動を展開している。5日にはデモ隊と治安部隊が衝突。少なくとも1人が死亡し、100人以上が負傷した。

 選挙管理当局は手作業による再集計を経て、近く選挙の最終結果を公表する見通し。比較的治安が落ち着いていたイラク情勢が不安定化することへの懸念が強まっている。【カイロ真野森作】