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[ 2021年11月8日 05:30 ]

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世界文化遺産に登録されている岐阜県白川村の白川郷で、合掌造り集落の火災に備えて実施された放水訓練=7日午前
Photo By 共同

 世界文化遺産に登録されている岐阜県白川村の白川郷で7日、伝統の合掌造り集落の火災に備えた恒例の放水訓練が実施された。見頃を迎えた紅葉の山々を背景に、高さ約20メートルの水柱が集落のあちこちで白く輝いた。

 白川郷には大小114棟の合掌造りの木造家屋が軒を連ねる。かやぶき屋根で燃えやすく、出火すれば集落全体に延焼の恐れがあるため、付近に59基の消火用放水銃を設置。年に1度、点検を兼ねて一斉放水している。

 午前8時のサイレンで放水を開始。集落を一望できる展望台に集まった観光客が、勢いよく上がった水柱に向けて夢中でシャッターを切った。

 旅行中に偶然知って見に来たという甲府市の勝村仁さん(68)は「歴史ある建物を守るのは大変だけれど、訓練を引き継いで合掌造りを長く残してほしい」と話した。