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毎日新聞 2021/11/11 15:46(最終更新 11/11 16:01) 392文字




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大阪高裁=大阪市北区で、曽根田和久撮影

 茶色い髪を黒く染めるよう学校から繰り返し指導され、不登校になったとして、大阪府羽曳野市の府立懐風館高校に通っていた女性(22)が府に慰謝料など約220万円を求めた訴訟で、女性側は11日、髪の染色を禁じた校則や指導の違法性を認めなかった大阪高裁判決を不服として最高裁に上告した。

 10月の高裁判決は、校則や頭髪指導について「多様な教育指導のための裁量の範囲内だ」とし、女性側の訴えを退けた。ただ、「教育現場では指導のあり方について常に検証し、よりよい指導を目指して不断の努力が求められる」とも言及。校則を守らせることが目的化しないよう求めた。



 一方で、女性を不登校後に学級名簿から削除した学校側の対応などについては、高裁は違法とした1審判決を支持し、33万円の賠償を命じた。

 行き過ぎた校則は「ブラック校則」と呼ばれ、この裁判をきっかけに全国で見直しの動きが広がっている。【松本紫帆】