https://www.jiji.com/jc/article?k=2021111200895
2021年11月12日19時24分




 【香港時事】12月19日投票の香港立法会(議会、定数90)選挙の立候補届け出が12日、締め切られた。中国主導で行われた選挙制度変更により親中・親政府派以外は出馬が困難となり、期間中に届け出た約150人のうち、民主派寄りとみられる人物は数人のみだ。


 ほかにも複数人が、「非親中派」を名乗ったり中間的な路線を掲げたりしている。ただ、政策目標をみると多くは政府に協調的なもので、民主派支持層の受け皿にはなりにくい。
 また、届け出に当たっては一定数の親中派の推薦が必要であることから、出馬申請ができている時点で生粋の民主派からは不信の念を抱かれる。インターネット上では「不公正な選挙に参加するような人間は仲間(民主派)ではない」との声も上がった。
 立法会定数のうち一般市民の直接選挙枠は20のみ。残りは業界別の職能枠が30、親中派から成る「行政長官選挙委員会」選出枠が40だ。
 中国政府は「民主的な選挙」を演出するため、あえて少数の非親中派の立候補を容認するとみられる。一方、多くの民主派支持者は選挙をボイコットする構えで、前回58%だった直接選挙枠の投票率は、今回20%台に低下するとの予想も出ている。