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毎日新聞 2021/11/14 13:44(最終更新 11/14 13:45) 478文字




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下関港に入港する母船「日新丸」=山口県下関市の下関港で、2021年11月14日午前7時42分、大坪菜々美撮影

 捕鯨船団の母船「日新丸」が14日朝、道東沖などでの約5カ月の操業を終えて山口県下関市の下関港に入港し、イワシクジラの生肉を荷揚げした。船団を所有する共同船舶(東京都中央区)によると、同港で母船から生肉が荷揚げされるのは初めて。

 日新丸は6月に広島県尾道市の因島港を出航後、三陸沖から道東沖で操業。荷揚げのため2回、仙台港(仙台市)に寄港し、下関港が最後となった。船団は、操業期間中にニタリクジラ187頭とイワシクジラ25頭を捕獲。クジラの可食部分などの生産量は1663トンで2020年の1444トンより約220トン増加した。




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日新丸から降ろされるイワシクジラの生肉が入ったコンテナ=山口県下関市の下関港で、2021年11月14日午前9時5分、大坪菜々美撮影

 14日午前7時半ごろ、日新丸が到着すると、関係者が見守る中、イワシクジラの生肉が入ったコンテナがふ頭に降ろされた。部位は希少とされる尾の身と背肉などの赤身計1・4トン。8日に根室沖で捕った体長約15メートル、体重約29トンのイワシクジラのもので、16日に下関市で競りにかけられる予定だ。

 共同船舶の所英樹社長は「(競りに出すのは)今年捕った中で一番いいクジラです。ぜひ大勢の人にご賞味いただきたい」と期待を込めた。【大坪菜々美】