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2021年11月22日15時41分

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出入国在留管理庁の看板=東京都千代田区




 東京出入国在留管理局(東京都港区)に収容中、職員から暴行、暴言を受けたとして、ハイチ系米国人のマーク・ゴードンさん(52)が国を相手取り、3000万円の損害賠償請求訴訟を東京地裁に起こすことが22日、分かった。代理人弁護士によると、提訴は24日の予定。マークさんは暴行により腰骨を損傷する重傷で、腰痛が続いているという。


 訴状によると、マークさんは米国から日本へ戻ろうとした2018年、再入国ビザの期限が切れているとして上陸を拒否され、入管に収容された。収容中の20年6月、新型コロナウイルス対策用として配られた固形せっけんのにおいがきつかったため、通路側に出したところ、職員6〜8人に外へ連れ出され、「金を出せ」などと言われた。
 さらに、懲罰房へ移動させられた上、頭や首を押さえ付けられて腰を蹴られるなどし、後ろ手に手錠をはめられたという。
 腰痛が続き、マークさんは外部の病院での検査を求めたが、実現したのは今年4月になってからで、同5月には仮放免許可を受けて釈放された。
 代理人の笹本潤弁護士は「入管は暴行時のカメラ映像を動画で提出していない。真実を隠していると言わざるを得ない」と指摘している。