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2021年11月23日07時10分

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立憲民主党代表選の候補者による討論会で、撮影に応じる(左から)逢坂誠二元首相補佐官、小川淳也元総務政務官、泉健太政調会長、西村智奈美元厚生労働副大臣=22日午後、東京・内幸町の日本記者クラブ

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立憲民主党代表選の候補者による討論会に臨む(左から)逢坂誠二元首相補佐官、小川淳也元総務政務官、泉健太政調会長、西村智奈美元厚生労働副大臣=22日午後、東京・内幸町の日本記者クラブ




 立憲民主党代表選に出馬した4候補による22日の日本記者クラブ主催の公開討論会は、焦点の共産党との野党共闘の是非などをめぐって議論が交わされた。ただ、4氏とも来夏の参院選で、1人区の野党候補1本化は必要との認識を示し、大きな違いは見られなかった。喫緊の課題である党の立て直しでも具体策は示されず、党内からは「盛り上がりに欠けた討論」(中堅)との声も漏れている。
 「衆院選での共産党との共闘は間違っていたと思う方は?」。22日の討論会で、この問いかけに逢坂誠二元首相補佐官、小川淳也元総務政務官、泉健太政調会長、西村智奈美元厚生労働副大臣のいずれもが挙手をせず、共闘路線は間違いではなかったとの認識を示した。
 4氏が共産を含めた共闘を原則続けていく考えなのは、党内で「今の党の実力を考えれば共産の票がなければ勝負にならない」(ベテラン)という考えが主流だからだ。2013年の参院選で、旧民主党が候補者の調整をせずに臨んだ結果、1人区で全敗したことが「トラウマ」になっているとの指摘もある。
 このため、討論会では枝野幸男前代表が共産と結んだ「限定的な閣外協力」の合意をどのように修正するかとの議論にとどまった。
 4候補の違いは、ほかの政策でもあまり見られなかった。候補者同士が質問し合う場面では、ジェンダー平等や原発政策などの見解を問うやりとりが繰り返され、4候補からは「目指す方向性はほぼ同じだ」「そんなに大きな違いはない」といった言葉が相次いだ。
 党の立て直しに関しても、各候補者からは地域での地道な活動の必要性や、党のビジョンを明確にするといった案の提示にとどまった。
 同党には、代表選で世論の注目を集めて、党立て直しのきっかけにしたいとの思惑もある。しかし、盛り上がりに欠ける代表選に、同党関係者は「党の危機なのにみんな行儀が良すぎる。もっと白熱した議論をしなければ代表選の意味がない」と嘆いた。