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2021.11.23

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 「セーラー服と機関銃」の撮影秘話を語った風祭ゆき

 女優の風祭ゆき(68)が23日、都内で行われた、81年公開の薬師丸ひろ子(57)主演の映画「セーラー服と機関銃」のトークイベントに登場した。

 今年で、同作のメガホンを握った相米慎二監督の没後20年。ヤクザの大親分の娘・マユミを演じ、ヒロインを導いた風祭は相米組の現場について「かなりめちゃくちゃでした」とほほ笑みながら振り返った。

 早朝から何時間にも及ぶリハーサルが特徴で「何回も何回もやって(監督は)『違う』『逆』くらいしか言ってくれないんですね。何が違うのか何が逆なのかわからなくて、私なんかには自分で考えてって感じでした」と回顧。1シーン1カットの長回しが基本で、主役のアップだけを追加で撮るため、準備に多くの時間が割かれていたという。

 ヒロインと最初に出会うエレベーターのシーンでは「午前中いっぱいリハして、でも『なんだかこれでいいのかなぁ?』って感じ。やっと撮ったのに1週間くらいたってNGでやり直しになった。そいういうことを積み上げての、この映画です」と胆力が問われた模様だ。

 この作品を機にスターダムを駆け上がっていく薬師丸について「最初の出会いのシーンから、すでに胸の中に熱の塊を秘めている女優さんだったと思うし、すごいなと思ったのは『カ・イ・カ・ン!』ってセリフのシーン」と本作の象徴的なシーンになっている機関銃の乱射シーンに触れた。同シーンでは破裂した瓶のかけらにより薬師丸が負傷しており「切れたんだけど、ものともせず根性のあるお芝居を続けられた。シーンを重ねるごとに追いつけないくらい女優魂が育っていく感じがしました」と振り返った。

 相米監督への言葉を求められると「よくもいっぱい振り回してくれたわね」とニヤリ。名作に関われたことに「なんであんな幸運が私にきたんだろうって改めて思います。出来上がったものをみると緻密にできていて、すごい映画。相米さんは(風祭のキャスティングを)失敗したなと思ったこともあると思うんですけど、仕方なくであろうが何であろうが、決着をつけてくれたことを本当に感謝しています」と頭を下げた。