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毎日新聞 2021/11/23 19:30(最終更新 11/23 19:30) 有料記事 966文字




 アフガニスタンのイスラム主義組織タリバンによる暫定政権に「勧善懲悪省」が復活した。旧タリバン政権下(1996〜2001年)でも存在し、イスラム法の極端な解釈に基づき、「恐怖政治」を敷いたとされる。いったいどんな組織だったのか。

 米紙ワシントン・ポストやインド紙インディアン・エクスプレスなどによると、勧善懲悪省は92年のナジブラ政権崩壊後に発足したラバニ政権下で最初に設立された。旧タリバン政権下で活動が過激化。宗教警察として路上を巡回しながら「反イスラム的」とみなした行為を取り締まるのが主な任務で、違反者を拘束したり、公開処刑をしたりしていたという。

 旧タリバン政権はテレビや音楽などを禁止。女性は全身を覆うブルカの着用が義務づけられ、手首や足首を見せることも禁じられた。外出する際は親族の男性と一緒に出かけなければならず、職場や学校からも追放された。一方、男性はあごひげを生やすことが義務化されていた。

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