0001ひよこ ★ [BR]
2021/11/23(火) 22:08:38.93ID:8QG6NMzd92021年11月23日20時32分
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囚人服姿で公判に臨む韓国元大統領の盧泰愚氏（中央左）と全斗煥氏（同右）＝１９９６年８月、ソウル（ＥＰＡ時事）
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韓国総選挙で、李順子夫人（右）と投票する全斗煥大統領（当時）＝１９８５年２月、ソウル
全斗煥氏に対する多くの韓国国民の印象は、金大中氏ら野党政治家を逮捕し、民主化デモを鎮圧して多数の市民を殺害した光州事件に象徴される独裁と強権だろう。光州市民や当時学生として民主化運動に関わった世代にとって、今なお憎悪や反発の対象だ。
現在の大邱近郊で生まれ、朝鮮戦争中に陸軍士官学校に入学。後の大統領、盧泰愚氏は同期生に当たる。その後は軍人として歩んだ。
１９７９年のクーデターで実権を掌握後、非常戒厳令を発動し、金大中氏や金鍾泌元首相らを連行。反政府活動を徹底的に弾圧し、金大中氏の地盤である光州で起こった民主化デモを鎮圧した。政府が後に認定した人だけでも、死者２６０人以上、負傷者３７００人以上に上った。
この事件を扇動したとして、死刑判決が下された金大中氏はその後、亡命先の米国から運動を展開。金泳三氏も断食闘争を実行するなど、図らずも、野党指導者への苛烈な弾圧姿勢がその後の民主化運動の高まりにつながったとも言える。
結局、全氏は８７年、激しい民主化デモが連日繰り返される中、野党の要求受け入れに追い込まれる。後継者の盧氏が発表する形で、大統領直接選挙の実施や金大中氏の復権、報道の自由を含む民主化を宣言し、独裁体制は終わりを告げた。
中曽根康弘政権から４０億ドルに上る経済協力を獲得。「日本に追い付こう」をスローガンに、就任時に低迷していた経済を再び成長軌道に乗せ、８８年のソウル五輪を誘致した。共産圏の五輪参加を実現させ、続く盧政権の「北方外交」の下地をつくるなど一部では功績を評価する声もある。
ただ、「漢江の奇跡」と呼ばれる経済成長を成し遂げた朴正煕氏と、韓国を民主国家として国際舞台に押し上げた盧氏以降の政権とのはざまの８年間の多くは、弾圧と民主化勢力との闘争に費やされた。弾圧への反省の姿勢を見せないまま世を去った全氏は、歴代大統領の中でも国民の人気は低く、暗いイメージで記憶されている。
