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2021年11月26日07時05分

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グループインタビューを受ける林芳正外相=25日午後、外務省(代表撮影)




 林芳正外相は25日、時事通信などのインタビューに応じ、覇権主義的な動きを強める中国について、「大国としての責任を果たすよう働き掛ける」と強調した。親中派としての同氏を警戒する声があることについては「仕事をしていく中で理解を得たい」と語った。主なやりとりは次の通り。


 ―米中対立の中での日本の立ち位置、北京冬季五輪の外交ボイコットについての考えは。
 米国との強固な信頼関係の下で、中国に対して大国としての責任を果たしていくよう働き掛けていきたい。五輪への対応は、適切な時期に諸般の事情を総合的に勘案して判断するが、現時点では何ら決まっていない。
 ―「中国に近い」との見方もあるが。
 さまざまな意見があることは承知している。一つ一つ仕事をしていく中で少しずつ理解を得られればと思っている。
 ―日米同盟の果たす役割は。
 日米同盟はわが国の外交・安全保障の基軸であり続けている。自らを守る体制を抜本的に強化し、果たし得る役割の拡大を図り、日米同盟の抑止力、対処力を一層強化していく。
 ―人権担当首相補佐官に、制裁を可能にする法整備を提唱してきた中谷元・元防衛相が就いた。
 人権侵害にはしっかり声を上げる。一方で、民主化や人権擁護に向けた努力を行っている国とは対話や協力を積み重ね、自主的取り組みを促してきた。引き続き日本らしい人権外交を進めていきたい。中谷氏とも連携を密にしながら進めたい。
 ―自身の外交姿勢は。
 対応力の高い「低重心」の姿勢で進めたい。国際情勢、日本をめぐる状況の変化が一段と早くなっており、しっかり対応していかなければいけない。