https://mainichi.jp/articles/20211127/k00/00m/040/134000c

毎日新聞 2021/11/27 15:42(最終更新 11/27 15:42) 385文字




https://cdn.mainichi.jp/vol1/2020/12/17/20201217k0000m040260000p/9.jpg
兵庫県明石市

 兵庫県は26日、明石市の県立がんセンターで行った50代男性の手術で誤った部分を切除し、再手術で左腎臓を全摘出したと発表した。手術支援ロボット「ダヴィンチ」を使った執刀医が切除するがんの部位を確認しなかったためで、県は男性に損害賠償金を支払う方針。

 県によると、男性はステージTの腎臓がんと診断された。手術で開腹した際、エコーで場所を探った執刀医が画面の反転に気づかず健康な部分を誤って切除した。一般的な手術では、切除部位の腫瘍を確認する手順だが、ロボットを停止すると30分ほど時間が必要になることから手術を続行し、術後にミスが判明した。



 当初は左腎臓の10分の1を摘出する予定だったが、左腎臓の機能が弱っていたため、再手術で全摘出した。男性は退院し、仕事に復帰しているという。八木聰・県病院事業副管理者は「大変申し訳ない。再発防止に努める」とコメントした。【井上元宏】