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毎日新聞 2021/11/28 15:00(最終更新 11/28 15:00) 415文字




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代執行宣言文を読み上げ、解体作業に入る足利市職員=栃木県足利市助戸3で2021年11月26日午前9時19分、太田穣撮影

 栃木県足利市は26日、空き家対策特別措置法に基づき、30年以上無人となっている同市助戸3の店舗兼住宅を所有者に代わって解体、撤去する行政代執行を始めた。同法に基づく代執行は、所有者不明の場合の略式を含めて同市初という。

 市によると、空き家は店舗部分が鉄骨2階建て、住居が木造2階建てで、延べ床面積約620平方メートル。1970年に建てられた。



 無住が続き、屋根や壁が崩れたり、庭木が敷地外にはみ出したり危険な状態になったため、地元自治会が2017年、市に相談。市は翌年から店舗部分、住居部分それぞれの所有者を探すなど対応を始め、19年には所有者側が解体の意思を示したという。

 しかし、実際には作業が始まらなかったため、市は今年5月から同法に基づく手続きに移行し、指導、勧告を経て、8月に解体撤去を命令したが、措置を求めた期限が過ぎ、代執行に踏み切った。工期は来年2月まで。工事費は約700万円で、市は所有者に求償する。【太田穣】