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2021/11/29 20:17


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中国の王毅国務委員兼外相(AP=共同)
【北京=三塚聖平】中国とアフリカ53カ国が参加する「中国アフリカ協力フォーラム」の閣僚級会議に出席するためセネガルを訪問中の中国の王毅国務委員兼外相は28日、新型コロナウイルス対策と経済回復の支援を行う方針を示した。

中国は、経済支援などを通じてアフリカ諸国との密接な関係を築いてきたが、バイデン米政権も中国の動きをにらんで対アフリカ外交を積極化。習政権は、アフリカへの影響力をさらに強める考えとみられる。

同フォーラムは3年ごとに中国とアフリカで交互に開催。今回は29〜30日の日程で、中国側は「重大な外交活動」と位置付ける。

王氏は、中国が「アフリカのコロナ撃退と経済回復の『二つの勝利』を実現するために新たな貢献を行う」と強調した。

中国は、アフリカを経済支援で囲い込んで影響力を拡大してきた。一方で、中国の過剰融資により多額の負債を抱えた発展途上国が中国の政治的要求に応じざるを得なくなる「債務のわな」が国際社会で問題視されている。

それに対し、ブリンケン米国務長官は今月中旬、ケニア、ナイジェリア、セネガルのアフリカ3カ国を歴訪。20日にセネガルで開かれた米企業が総額10億ドル(約1130億円)超を投資する契約の調印式で、米国が「持続不可能な水準の債務」を投資することはないと強調した。トランプ前米政権で、米国の対アフリカ外交は低迷したが、バイデン政権は対中国を念頭に巻き返しの動きを見せる。