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2021/11/29 21:34


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自民党の石破茂元幹事長=10月19日午後、東京都大田区(萩原悠久人撮影)

自民党の石破茂元幹事長は29日、自身が顧問を務める石破派(水月会、12人)について、派閥存続を断念し、他派閥と掛け持ち可能な議員グループとする方針を固めた。来月2日に開く同派の臨時総会で表明する。同派は平成27年9月に石破氏を首相にする目的で20人で結成したが、ここ1年で退会者らが相次いだのを受け、派閥存続や組織のあり方に関し、石破氏に対応を一任していた。

党内第6派閥の石破派がグループ化に移行した場合、派閥は7から6に減る。党内には同種のグループとして谷垣禎一元総裁が率いる谷垣グループ(有隣会)がある。

石破氏は、先の衆院選後の11月中旬以降、派閥存続の是非について所属議員に個別に意見を聞き、12月6日召集の臨時国会までに結論を出すとしていた。意見聴取の中で、複数の議員が派閥が存続する場合は退会する意向を伝えたのを踏まえ、グループ化を決断したとみられる。

グループへの移行後は、無派閥議員のほか、他派閥に所属する議員との連携も模索する。安全保障や人口減少などをテーマに月に2回程度、政策勉強会を重ねるという。石破氏は周囲に新体制について「緩やかな議員集団をつくりたい。自分がトップでなくてもいい」と語っており、会長職の有無など、組織体制の詳細は今後詰める。

石破氏は会長に就いた30年と令和2年の党総裁選で連敗し、同10月に会長を引責辞任、その後顧問に就任した。会長職は空席のまま、鴨下一郎元環境相を代表世話人とする集団指導体制に移行したが、山本有二元農林水産相ら4人が退会。先の衆院選で鴨下氏が引退し、若手2人が落選するなど縮小傾向に歯止めがかからなかった。