https://www.jiji.com/jc/article?k=2021120101272
2021年12月01日23時17分




 第8管区海上保安本部(京都府舞鶴市)によると、1日午前9時ごろ、島根県隠岐の島町から北西約340キロの海上で、パナマ船籍の貨物船「HOUEI CRYSTAL」(5762トン、乗組員18人)から「人が海に転落した」と遭難信号が発信された。午後4時半ごろには新たな遭難信号が出され、連絡が取れなくなった。沈没したとみられる。
 海保によると、18人はいずれもベトナム国籍で、うち17人を乗せたとみられる救命いかだが付近で確認された。8管が巡視船を現場に向かわせている。
 船の管理会社の説明では、午前8時半ごろに乗組員1人が甲板上で作業中、波にさらわれ海に転落。船倉内に浸水し左舷側に傾いているが、差し迫った危険はないと連絡があった。その後、新たな遭難信号が出され、連絡が取れなくなった。
 1日午後には付近を通り掛かったロシア船籍の貨物船が救命いかだを発見。無線連絡に「17人が乗っている。船は沈没した」と応じたという。ロシア船がいかだの監視を続けている。