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毎日新聞 2021/12/2 20:04(最終更新 12/2 20:04) 490文字




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大阪地検が入る大阪中之島合同庁舎=大阪市福島区で2019年7月、大西達也撮影

 介護保険の給付金計約1400万円をだまし取ったとして、大阪地検特捜部は2日、大阪府泉佐野市介護保険課の元非常勤職員、若松恵子容疑者(60)=懲戒免職=を詐欺の疑いで逮捕した。同市によると、若松容疑者は2009年ごろから市民から給付金申請があったように書類をでっち上げる手口で、計約1億7000万円を不正受給していた疑いがある。

 逮捕容疑は19年4月〜20年12月、介護保険に基づき給付される住宅改修費などについて、市民58人から申請があったとする虚偽の書類を作成し、市から計約1423万円を詐取したとしている。特捜部は認否を明らかにしていない。



 市などによると、若松容疑者は介護給付の申請書類を電子化する業務を1人で担当していた。申請者欄には死亡した介護給付の利用者名を記載。市の会計窓口では「代理で来た」と偽り、現金を受け取っていたという。若松容疑者は内部調査に「消費者金融への返済に充てた」と説明。市は21年3月に懲戒免職処分にした上で、特捜部に刑事告訴していた。

 千代松大耕市長は「誠に遺憾で、市民の皆様に深くおわび申し上げる」とのコメントを出した。【山本康介、榊原愛実】