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2021年12月03日07時11分

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韓国大統領選で野党「国民の力」候補の尹錫悦氏=11月25日、ソウル(国民の力提供)




 【ソウル時事】来年3月の韓国大統領選で、保守系最大野党「国民の力」候補、尹錫悦前検事総長の陣営関係者は、半導体など「経済安全保障」を日韓、日米韓の新たな協力テーマと位置付ける考えを明らかにした。与党「共に民主党」候補の李在明前京畿道知事が「日本は信頼できる友好国なのか」と語るなど警戒心を隠さないのに対し、尹氏は関係改善に意欲を示し、日韓、日米韓協力の強化を主張している。
 関係者が11月29日、取材に対し語った。先端技術分野では中国より米国との協力が重要だと強調。半導体を例に挙げ「米国は、台湾・韓国・日本・米国をつなぐ新たな供給網を重視している」と指摘した。その上で韓国の半導体・バッテリーと日本の技術や素材など相互の強みを生かした協力が可能だと語った。
 日米韓安保協力に関しては「協力がきちんと作動しないと中国もわれわれを軽く見る傾向がある」と説明。「韓日関係が悪いと対中国戦略が効果を発揮するのが難しい」と述べ、中国に対応するためにも日韓協力が重要だと訴えた。
 一方で「今のように(日韓)両国の硬直した姿勢が続けば(関係改善は)容易ではない。手放しで楽観しているわけではない」と語り、日本側の前向きな姿勢も必要だと強調した。
 選挙情勢をめぐっては、先月5日の公認候補決定直後は尹氏の支持率が上昇し、李氏を大きくリードしたものの、その後停滞。最近の世論調査では接戦となっている。